これからの信用経済・評価経済において、ついて「いいウソ」と「ダメなウソ」
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
これからの「信用経済」「評価経済」において、キングコングの西野さんはブログで口を酸っぱく、「とにかくウソをつくなー!」と言っています。
僕も同意です。
つかなくて済むのなら、それに越したことはありません。
特に冒頭でも言った通り、これからの「信用経済」「評価経済」において、「ウソ」は自分の信用や評価を奈落の底におとしめるのに、最も手っ取り早い手段です。
だから、僕も普段の日常生活において、極力ウソをつかないように心がけています。
ただ、そうは言っても「事実」だけではこの世の中が回らないのも事実です。
「ついても仕方のないウソ」や「ついてもいいウソ」なんかがあるんじゃないかと、僕は考えました。
大前提として、「ウソ」は良くないです
だから、今回のテーマは「この世の中で、”ついても許されるウソ”」についてです。
このエントリで、現時点での僕の考えをまとめておこうと思います。
「ついていいウソ」の、2つの条件
様々な具体例を思い浮かべつつ、僕なりに考えた「ついていいウソ」の条件は、以下の2つです。(この2つの内、最低でもどちらか1つを満たしている必要があります)
まず、1つ目から見ていきます。
「明示」もしくは「自明な」この世の「ウソ」
これは、簡単だと思います。
ざっくり一言で言ってしまうと、基本的には「エンタテイメント全般」に当てはまります。(ドラマや映画では、できる限りリアルに近いものを要求される場合もあるので、一概には言えませんが)
顕著な例でいうと、「フィクション小説」です。
あれは作り話、あえて極端に悪い言い方をすれば「ウソの塊」です。
しかし、このウソは、「ウソ」であるということが、「世の中に明示されている、もしくは自明」な状態です。
人々はそのウソを「ウソ」として認識した上で、その作品に考えさせられたり、感動したり、楽しんだりします。
だからみんな、その「ウソ」にこぞってお金を払うのだと思います。
次に2つ目の条件である、「ウソをつかれた側が、”ウソをつかれたことによる損害”よりも、”ウソをつかれたことによる利益”の方が大きい。」について書きます。
このエントリは、2つ目の条件についての方がメインです。
「ウソ」でも構わない芸人さんのエピソードトーク
僕がこのテーマについて考えているとき、最初の具体例として思い浮かんだのは、「芸人さんのエピソードトーク」でした。
芸人さんがひな壇とかでやる「エピソードトーク」、面白いですよね。
ちなみに僕は、しゃべくり007が好きです。
ただ、たまに周りの芸人さんに突っ込まれたりもしていますが、あのエピソードトークって、多少なりとも盛ったり、話の構成を入れ替えたりしています。
けど、僕たちはそのことをあまり気にしません。
気にしない理由は、多分、「多少話を盛ってでも、面白い話をしてくれた方がうれしい」からです。
「盛り」だくさんのエピソードトーク
この場面において、視聴者が「ウソをつかれたことによる損害」は、ほぼゼロです。
確かに、人によっては、「事実通りのエピソードではなくて、がっかりした気持ち」が若干あるかもしれません。
ただ、それ以上に、「楽しい気分にさせてくれる」という「ウソをつかれたことによる利益」の方が明らかに大きいので、僕たちはそのウソを許容するんだと思います。
「金持ち父さん貧乏父さん」はフィクションだった
2つ目の条件についての話がメインと言ったので、もう一つ具体例を出します。
僕は読んだことないですが、「金持ち父さん 貧乏父さん」という大人気の本があります。
- 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2000/11/09
- メディア: 単行本
- 購入: 71人 クリック: 1,223回
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ただ、結構有名な事実ですが、あの話はフィクションです。
フィクションは既に①の具体例として出しましたが、今回の例は特別として②で取り上げます。
なぜなら、この本が作り話って多分、全員が知っているわけではないからです。
「めちゃくちゃ感動した!この世の中にはこんな親子がいたのか!」っていう人も、少なく人数いるはずです。(本読んでないので感想は適当です)
けど、たとえこの話がフィクションだったとその人達が知っても、恐らくはそんなに怒らないはずです。
なぜなら「作り話だったガッカリ感」よりも、「作り話から得られた知識や示唆」の方が大きいからです。
「ウソによる損害」が、「ウソによる利益」を、超えた瞬間です。
まとめ
以上2つの条件のうち、どちらか一方を満たせば、「ウソ」つくことを許可します。
ただ、日常生活や普段の商売してる中で①の「明示する」というのは、なかなか難しいかもしれません。
なぜなら、そもそも明示できるようなことなら、ウソつく必要がないからです。
ですので、どうしてもウソつかなければならない状況になった場合は、②の「ウソによる被害よりも利益を大きくできるか」について、徹底的に配慮してくのがいいと思います。
これなら逆に、「信用」や「評価」が上がることが期待できます。
どうせつくなら「みんなが幸せになるウソ」を、ついていきましょう。
ニュースキュレーションもやってます↓
兵庫の大学を1年休学して、東京のITベンチャーでインターンやります
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
今回は、僕の近況報告と、それに至った経緯を書きます。
学生の方とかに、もしかしたら参考になるかもしれません。
東京で休学インターンやってます
結論から言うと、僕は現在大学3年生なのですが、1年間休学することにしました。
そして、2週間ほど前から東京に引っ越して来て、とあるIT系?ベンチャーで、インターンをしています。(とりあえず今回のエントリで業種は出さないので、IT系というよくわからないカテゴリにしておきます)
以降は、ここに至るまでの経緯について、
に分けて、書いていきます。
まずは「なぜ、休学してまでインターンをしようと思ったのか?」についてです。
きっかけは駅のホームでの光景
きっかけは、大学2年の初夏の頃でした。
GWも終わり、気温も段々と上がってきて、その日は特段良い天気の日でした。
駅のホームで電車を待っていると、なにやら黒い集団がウジャウジャ見えます。
みんな、同じ髪型をして、同じ格好をしている。
しかもその格好は、クソ暑いこの日に全く似合わない、クソ厚い真っ黒なスーツ。
学校に着いても、同じような先輩がたくさんいる。
サークルやバイトをやってる時、あんなにイキイキとしてた先輩たちの顔が、みんな死んでいる。
ものすごい寒気を感じました。
本来、法人と個人の関係は対等なはずなのに、個人の方が法人に対してすこぶる媚びている感じが、とても気持ち悪かったです。
そして同時に、「2年後、僕は絶対にこの黒の組織には入りたくはない!」と思いました。
回避方法を考えた
そこで、僕は考えました。
「どうすれば、僕は同じ轍を踏まずに済むのか?」と。
まず、真っ黒のスーツを着ていることと、仕事ができるできないに、全く相関関係はないと思いました。
次に、さわやかな黒の髪型であることと、仕事ができるできないに、全く相関関係はないと思いました。
にも関わらず、先輩方がそのような外見を装うのは、自分が会社に対してアピールできるのが、そういう「集団の和を乱さない」的な箇所であり、かつ会社側もそういう所を見るからだと思いました。
しかし、そういう、仕事とは本質的に関係のないところで判断するところが、新卒の離職率が高い理由だし、日本の新卒一括採用が批判されている理由の一つでもあります。
だから僕は、
「見てくれや調和能力ではなく、仕事ができるできないで見てもらえるような形で就活しよう」
と思いました。
僕の頭の中に、初めて「インターン」という単語が出てきた瞬間でした。
本格的にインターンを意識し始める
インターンなら、向こうがこっちをじっくり見れるだけでなく、こっちも向こうをじっくりと知ることができます。
つまり、ミスマッチが減り、両者にとってwin-winとなります。
というかそもそも、僕はあまり知りませんが、海外ではこういう形が一般的らしいですね。
僕が海外に留学していた時、新卒一括採用のシステムを説明することに対して、とても苦労した覚えがあります。
まあ早晩、日本でも新卒一括採用のシステムは崩れていくのではないでしょうか。今でも実質、あまり機能していない面もありますし。知らんけど。
ということで、最初に僕がインターンをやろうとした理由は、「内定インターン」で最初のキャリアを決めようと考えたからです。
しかし、いざ内定直結を目指してインターンをやろうとしたはいいものの、少し考えて、これもこれでちとハードルがあるなと思いました。
「内定インターン」に潜む2つのハードル
大きく分けて2つです。
まず①についてですが、企業側も、単なるバイトと正式な社員とでは、雇うコストなどが違ってきます。
ですので、インターン→社員への移行には、慎重にならざるを得ません。
まあ、これに関してはこっち側もその分じっくり知ることができるメリットがあるので、なんとも言えないのですが。
②については、こっち側がいいな♪と思ってずっと働いていても、いざ社員として採用か不採用かの段階で、後者になる可能性もあります。
そうなった場合、そこでの時間が無駄にはなりませんが、また別に新しい会社を探す必要が出てきます。
ここから卒業までの1〜2年で、このインターン→社員採用か否かのサイクルを、何回も回すことはできないなと思いました。
ですので、黒の組織に入らずインターンばかりやっていると、卒業するまでに内定先が決まらないというリスクがあります。
そこで、少し考え方を変えることにしました。
「内定インターン」からの方針転換
内定インターンをあてにするのではなく、インターンの期間は「自分の力をつける期間」と割り切ることにしました。
この考え方は、なぜ先輩方が黒の組織に入団してしまうのかと考えた時、「自分に社会人としてやっていくスキルがない、もしくはあるのかないのかわからない」からだと推理したところから来ています。
本質的なところを企業に対して訴求できないから、「外見」で媚びるしかない。
だから僕は、いざ自分が就活する時に
「自分は今どれくらい仕事ができるのか」
をある程度把握して、そこの部分をアピールしていこうと思いました。
というか、今書きながら思いましたが、もしかしたら皆、資格を取ろうとするのは、この「どれくらい仕事ができるのか」をアピールするためなのかもしれません。
資格論や肩書き論は本題から逸れるので詳述しませんが、一点だけ言っておくと、この変化の早く、かつ境界線の溶ける時代に、
資格はクソ
です。
僕は、語学くらいしか、履歴書に書くことがありません。あとは普通自動車。
(今のところ他の資格を取る予定も全くありません。ただ、なにか事情が変わって取ることになったら、ごめんなさい、許してください。)
「外見」ではなく「実績」でアピールする
少し話は逸れましたが、つまり僕は「どれくらい仕事ができるのか」をアピールしたいということです。
ただ、こればっかりはいくら口で「僕には〇〇というスキルがあります!」と言っても、説得力がミジンコほどもありません。
ですので、なにか具体的な「実績」が必要になります。
その実績があれば、企業に対して媚びることなく、できる限り対等に近い立場で就活できるると思います。
ということで、僕がインターンをするのは、その「実績」を作るためだ、という考え方にシフトさせました。
この1年で「実績」を作る
「そんなファーストキャリアにビビるなよ!」と思う人もいるかもしれませんが、一応、「新卒カード」は日本でし入手できないレアカードなので、使えるなら使いたいです。
その他の理由
あと、これはプラスα的な要素ですが、アウトプットとインプットを考えた場合、先にアウトプットしてからインプットした方が、吸収効率が上がります。
何をインプットすればいいか、明確になるからです。
ここではアウトプット(インターン)、インプット(大学での研究)とします。
一旦アウトプットの期間をインプットの期間に挟むことによって、その後のインプットの質が大きく上昇します。
卒論も、他の人とは違うものを書けると思います。
以上が僕の、「休学してインターンする理由」です。他にも何個か理由はあるのですが、主なものは今書いた通りです。
次に、「②なぜベンチャーを選んだのか?」についてです。
最初は公務員になるつもりだった
結論から言うと、これは完全にちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)の影響がめちゃくちゃ大きいです。(後に詳述)
インターンだけではなく、ファーストキャリアもベンチャーを選ぶ予定なのですが、そもそもこの「なぜベンチャーを選んだのか?」という質問には、
「なぜ(大企業ではなく)ベンチャーを選ぶのか」という言葉が隠れています。
というか、大企業か?ベンチャーか?を考える前に、まず僕は大学生になった当時、卒業したら公務員になろうと思っていました。
安定とかそういうのではなく、僕はとても良い人なので「社会に貢献したい!」という思いが強かったのです。
思春期の頃によくある「僕はなんで生まれてきたんだろう」みたいなことを自分なりに突き詰めた時、当時の僕はその答えが「社会の役に立つためだ!」でした。
「社会に貢献=公務員」というあまりにも安直すぎる図式しか描けなかった僕は、1年生の時から兵庫県庁の1日インターンに行くほど、役所まっしぐらでした。
公務員→民間企業へ
そんな時、多分1年生の夏休みだったと思うんですが、ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」を読みました。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (26件) を見る
この本は、確実に僕の人生を大きく変えている一冊です。
図書館で借りて読んだので、今手元にないのが恐縮ですが、その本の中には
「社会に貢献」というと、皆さんすぐに公務員を思い浮かべますが、他にも様々な形があります。
といった内容が書かれてありました。(真偽のほどを確認できなくてすみません。以下、僕の記憶の中の解釈が続きます)
多分、この本は僕に向けて書かれたのだと思います。
その後にも、思い当たる節がありすぎて、グサグサと刺さる文章が続きました。
「民間で働いて、国に税金を納めることだって、立派な社会貢献です」
「真面目で優秀な人ほど、社会貢献といって、安易に公務員の道を選びます」
確かその後には、役所仕事を軽くディスる内容があったと思います。間違ってたら、ごめんなさい。
恐らく、競争がないとか、仕事が遅いとか、そういった内容です。そして、そこで本の題名に結びつくのですが、「そんなところで働いても、マーケット感覚を磨けない。マーケット感覚のない人間は、これからやってけない」といった感じでした。
この本を読んで、僕の考え方として大きく変わったことが、2つありました。
- 「社会貢献」には、色んな形があるんだということ。
- 役所で仕事していたら、この先食っていけなくなる。民間で働こう。
ということです。
ただ、この時に民間で働くことを決めたものの、外資系なのか、大企業なのか、はたまたベンチャーなのかは、全く決めていませんでした。
民間企業→ベンチャーへ
そして、民間>ベンチャーへとさらに意思が固まったのは、この2つのエントリを読んだのがきっかけです。
・大企業のほうが成長できるとか完全にウソ - Chikirinの日記
僕はこれを読んで、衝撃を受けました。
そこには、大企業の意味不明な慣習、意思決定の遅さなどを批判する内容が書かれてありました。
民間と一言で言っても、それぞれに世界が違いすぎる。
僕の貴重なファーストキャリア、かつ吸収力の大きい20代の時間を、大企業で過ごすわけにはいかないと、この時決心しました。
スピード感があり、かつ個人の裁量が大きいベンチャー(or外資系)で働きたいと思いました。
ベンチャーと外資系の違い
ベンチャーと外資系に関しては、その2つにそれほど差異は感じていません。
どちらも魅力的なのですが、ベンチャー特有の「少人数から急成長していく感じ」と「個々に明確な役割分担がなく、一人の守備範囲が広い感じ」を味わってみたいのと、「一人一人の顔が見える」というのが好きなので、今のところベンチャーの方へ少し気持ちが傾いています。
(外資系もベンチャーも両方あんまり知らんので、あくまでも僕の印象と、個人的に入手した情報のみがリソースです)
今後の方向性
以上の話が、僕が「大学1年休学して、ベンチャーでインターンしている」理由です。
どこの企業でインターンやってるとか、どんな仕事してるかとかは、またおいおい話すかもしれません。
あと、「内定インターン」から方針転換したといっても、あのクソ暑い時期に真っ黒なスーツ着て、髪をカッチカチにして「自分を将棋の駒に例えると何?」という質問に答えるつもりもないので、いま代替案を思案中です。
いくらか策は思い浮かぶのですが、面白いベンチャーが東京に集中していることもあり、大学がある兵庫との物理的なところがネックになっています。
オマケとして、最近知った面白い案を一つだけ紹介しておきます。
これは僕が思いついたのではなく、実際に今いる会社にそういう人がいました。
その先輩はインターンなのですが、実はもう大学は卒業しています。
起業する目的があるので、その準備が整うまで、インターンとして今の企業に籍を置いています。
新卒カードを利用できないのは少し惜しいですが、これはいい感じに応用できるかもしれない、と思っています。
まあ、先のことなんてどうなるか分かりません。
だからとにかく今は、これからの1年を、爆速で駆け上がっていくことだけ考えてやっていきます。
東京は電車の発車時刻をチェックしなくて良いのがステキ。
ニュースキュレーションブログ、開設しました。
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
今回、このメインブログとは別に、新しくセカンドブログを開設しました。
前からうすうす検討はしていたのですが、最後の一押しとなったのは、ちきりんさん(@InsideCHIKIRIN) から頂いたリプライでした。
最後に。拙著にも書いたことですが、ブレークした時に過去の蓄積がどれほどあるかが重要なので、焦らず力のあるコンテンツを蓄積することに集中されるとよいかと思います。学生さんということで若いので、いろんな体験をされることがよりよいコンテンツにつながると思います。がんばってください。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2017年9月27日
「ブレークした時に過去の蓄積がどれほどあるかが重要なので、焦らず力のあるコンテンツを蓄積することに集中されるとよいかと思います。」
という箇所が、僕には「新たにセカンドブログを開設した方がいいよ」と読めました。
セカンドブログを開設した理由
セカンドブログを開設した理由を一言で言うと、
「今後を見据えて」
ということです。
どんな"今後"を見据えているかというと、それはもちろん、「ブレークする未来」です。
その時に、今回分離することにした「コメント記事まとめ」エントリが過去エントリの一覧に所々挿入されているのは、見栄えが悪いです。
僕の固定読者になるかどうか瀬戸際の人が、「この人のブログ、ノイズエントリ(コメント記事まとめ)が多いな」という印象を持ってしまう可能性があります。
僕は、YouTuberの方たちがやっているように、とにかく出来るだけ投稿頻度を上げることで、読者との接触回数を増やすことを考えていました。
ですが今回、ちきりんさんから上記のようなエールをもらったことで、
「焦って濃度の低いエントリをたくさん出すより、多少、数が少なくなっても、内容の濃いエントリのみを書こう」
という方向へ、明確に舵を切ることにしました。
セカンドブログの方でアイコンとして検討しているイラスト
元はと言えばこの記事まとめエントリ、Twitter上でコメントしていたものを、「Twitterでは、質の高いコメントができる記事だけツイートしよう(理由は今回のセカンドブログ開設と同じ)」ということで、ブログの方に一括でまとめました。
それを、メインブログも質の高いものだけにしようということで、記事キュレーションエントリが、どんどんと優先順位の低い場所へ追いやられていきます。
セカンドブログはPVとかどうでもええわ(どうでもよくはないけど)
ということで、セカンドブログの方では、1週間ごとのニュースを1つのエントリにまとめて更新していきます。
全てのニュースには、僕の一言コメントが付属していて、意識としては「公開オンラインメモ帳」のような感じです。
ということで、セカンドブログ(名前は思案中)の方も、チェックしてください!↓
伸び悩む時期に支えとなるのは、それが「好きだ」という気持ち
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
このエントリは「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記の紹介連載エントリ、第9回です。多分、最終回になると思います。
連載ですが、それぞれのエントリは完全に独立しています。
ですので、このエントリだけでも十二分に楽しめます。もちろん、他のエントリだけでも楽しめます。
他の紹介エントリも載せておくので、気になるものがあったら読んでください!
第1回 両方やってみて感じた、「はてなブログ」と「note」の違い
第2回 インターネッツ永遠の議題「匿名or実名論争」にケリをつける、かもしれない。
第3回 読書人永遠の議題「電子書籍or紙論争」にケリをつける、かもしれない。
第4回 ちきりんさんが、「無料で」ブログを書き続けている理由
第6回 今の時代、ネット上で人名だす時は、出来る限り全員「さん」付けしたほうがいい。
第7回 「自分が消費者に合わせるべきか、消費者を自分に合わせるべきか」問題について
最終回(多分)は、自分へのエールも込めた内容にします。
最初に結論を2つ言っておくと、
- 辛抱強くやろう
- 好きなことをやろう
です。
すごい自己啓発っぽい、うそらしい感じになってしまいました。
ですが今回、本著を読んで改めて強く感じたので、このエントリで記しておきます。
辛抱強くやろう
まず、1つ目の「辛抱強くやろう」についてです。
今でこそ、大人気ブロガーとして活躍しているちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)ですが、もちろん最初から大人気だったわけではありません。
本著内では、「Chikirinの日記」の月間PV推移が載っていました。
2005年3月開始(この年は記録をとっていませんでした)
2006年 月間3000PV〜5000PV
2007年 月間4000PV〜6000PV
(以下省略)
1年前に読んだときは、これがすごいのかすごくないのかすら、分かりませんでした。
でも今なら、なんとなく分かります。
分かるからこそ、「やっぱり大人気ブログは最初からスゴかったんだな」とは、ならなかったです。
「あれ、今の僕とそこまで大差ないんじゃないか」と思いました。
ちきりんさんは、ブログを始めてから2年目の月間PVが、3000〜5000でした。
僕は、今年の元日からブログを始めたのですが、例えば先月は、月間7769PVありました。
しかしこれは、ちきりんさんにTwitterで僕のブログについて言及してもらうという、ラッキーパンチがあったからです。
実際、ちきりんさんにツイートされた日のPVだけで、3881もありました。
ただ、その前の8月も、月間で2668PVあります。
その月はたしか、何気なく書いたこの記事が、異常に検索から入ってきました↓
広陵高校野球部では、携帯電話もテレビも使えないらしい。 〜中村奨成選手は最近「ブルゾンちえみ」を知った〜
僕みたいなビギナーブロガーでも、月一本程度なら(その人の通常の規模から見た)ヒット記事を生み出せます。
そのヒット記事と、他のエントリのちまちましたPVを合わせると、月3000PVくらいはいけます。
それってつまり、3000PVはそんなにスゴくないということです。
ちきりんさんにも、「そんなにスゴくない」時期があったんです。
ちきりんさんの頃と今とでは、ネットや社会の環境が明らかに違うし、僕の方が恵まれた状況にあることは間違いないです。
ただ、今の大人気ブログも今の僕くらい、静かな時期を経てきてるんだなということを知り、「辛抱強くやろう」と、改めて心に誓いました。
好きなことをやろう
そうは言っても、やはりPVが伸び悩むのはつらいです。
そんな時、僕のタイピングを支えてくれるのは、「文章を書くのが好き」という気持ちです。
巷では、「好きなことをするか」or「得意なことをするか」という議論があります。
最近はなんとなく前者の方が優勢な感じがしますが、前者が強いのは大きく2点あって、その一つが「停滞期に踏ん張れる」ということだと思っています。
「得意」だからやっていると、うまくいかない時は「得意ではなく」なってしまい、頑張ることができなくなるかもしれません。
でも、「好き」だからやっていると、たとえ結果は出ていなくても、その行為自体が既に報酬なので、やり続けることができます。するといずれ、その継続が身を結ぶ時がやってくる場合があります。
耐えるんだ、ジョー!
前者が強い2点目は、「努力に際限がない」ことです。これは矛盾するようですが、「努力を努力と思わない」とも言い換えられます。
「得意」を仕事にしていると、結果さえ出ていれば、就業時間さえ取り組んでいれば、違う時間は他のことをするかもしれません。
けど、「好き」を仕事にしていると、たとえ結果が出ていても、家に帰って寝るときでも、その好きなことを考え続けています。
寝る間を惜しむ
僕は今、インターンでWebライターをやっています。
仕事中も文章を書いているわけですが、家に帰ってきても、こうして文章を書いています。
仕事で仕方なく文を書いている人と、Webライターの息抜きがブログの人とでは、絶対的に書く文章量が違ってきます。
結果的に、文章がうまくなる可能性が高いのは、後者です。
だから、「好きなことをやる」というのは、強いのです。
さいごに
以上が、「辛抱強くやろう」と「好きなことをやろう」という話でした。これで多分、この紹介連載エントリは最終回です。
この本を僕のブログ運営、そしてネット上での振る舞いの指南書として、ブログにTwitterに、これからもガンガンやっていきます↓
そんじゃーね
ターゲット層は「レベルが高ければ高いほど良い」というわけではない、という話。
今週のお題「読書の秋」
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
このエントリは、ちきりんさん著:「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記紹介連載エントリ、第8回です。
ただ、それぞれのエントリは完全に独立しているので、このエントリだけでも十分に楽しめます。逆に、他のエントリだけでも楽しめます。
一応、他のエントリも載せておくので、気になったものがあれば、読んでみてください!
第1回 両方やってみて感じた、「はてなブログ」と「note」の違い
第2回 インターネッツ永遠の議題「匿名or実名論争」にケリをつける、かもしれない。
第3回 読書人永遠の議題「電子書籍or紙論争」にケリをつける、かもしれない。
第4回 ちきりんさんが、「無料で」ブログを書き続けている理由
第5回 最近よく聞く、「信用経済」「評価経済」ってなんだ?
第6回 今の時代、ネット上で人名だす時は、出来る限り全員「さん」付けしたほうがいい。
今回のテーマは「ターゲット」です。
ターゲットを見誤るな!
僕は以前まで、目指すターゲット(ブログでいう読者)の層は、その人自身の力量と同等であると、思い込んでいました。
言い換えれば、「ターゲット層は、レベルが高ければ高いほどいい」と、思い込んでいました。
(わかりやすいよう、あえて「レベル」という単語を使いましたが、優劣の意味ではないです。イノベーターとか、アーリーアダプターとか、そういうのです。)
だから僕は、ブログでもTwitterでも、全力投球で文章を書き続けていました。
それで自分の力量が上がって、読む人のレベルの上がることが、良いことだと考えていました。
そして次第に、僕の知識が増すなかで、横文字や、難解な単語を使うことが多くなっていきました。
前提として、熟語や慣用句、横文字を使うことによって、自分の主張を的確に伝えられたり、簡潔に伝えられるというメリットは、確かにあります。
けれどそれは、少し前までの自分にとっては、ただの「おれはこんな難しい表現を知っているぞ」という、マウンティングであり、自己満足でしかなかったような気がします。
結論から言うと、「その人自身の力量(思考の鋭さ)と、ターゲット層は、一致するわけではない。させる必要はない」ということです。
ターゲットは、「自身の力量」ではなく「目的」によって変わるよという話です。
きっかけ
それにハッと気づかされたのは、キンコン西野さんの、いつかのブログでした。
探そうと思ったのですが、西野さん、毎日ブログを更新していてエントリ数が多いし、内容も似通ったものが多くて見つけるのが困難なので、やめました。
僕の解釈で、失礼します。
「今、ネット界隈ではpolcaやタイムバンク、VALUなどが大ブームだが、そんなもの、世の中の大半の人は知らないし、彼らにとってはどうでもいいことだ。
僕はエンタテイナーとして、そこの感覚は絶対にズレてはいけないと思っている。
だから僕は今でもずっと舞台に立ち続けるし、おとぎ町でちびっ子たちと触れ合う。
そうして、世の中の大勢を占める一般の人たちには何がウケるのかを、肌で知る」
キンコン西野さん、とても頭が切れて、ずっと常識破りのような行動ばかりしているけれども、あくまでもそのターゲットは「普通の人」です。
「普通の人」の定義は、ここではあえてしませんが、みなさんの頭の中にある「普通の人像」に、それぞれ相違はないと思います。
ターゲットは、インフルエンサーでもなければ、起業家でもありません。これらの人は、ターゲットではなく、強いて言うなら仕事仲間です。
なぜインフルエンサーや起業家をターゲットにしないのか?
インフルエンサーや起業家なんてのは、持ってるお金は多いけど、人数としてみたら、極少数です。
世の中を引っ張るのは彼らですが、世の中の声を作り、世の中を動かすのは多くの「普通の人」です。
つまり、世の中を大きく変えたかったり、サービスとしてスケールを目指すなら、ターゲットは「普通の人」にすべきなのです。
逆にいえば、別にスケールすることを目的とせず、小規模でプレミアな価値を作りたいなら、とことんハイエンドにして、普通の人を置いてけぼりにするべきです。
だから、別にどっちがいいとか悪いとかはありません。インフルエンサーや起業家を、ターゲットにしたサービスがあってもいいです。
そこは目的の違いです。
キンコン西野さんの「目的」
西野さんの場合、目的は「ディズニーを倒す」ことです。
何を持って「倒す」とするのかは、わからないです。ただ少なくとも、そのためには絵本も次に出すビジネス書も、一冊でも多く売れた方がいいです。2年後に公開予定の映画も、1人でも多くの人に見られた方が、良いに決まっています。
だから、どれだけ時代の先を見据えていようとも、ターゲットは「普通の人」なのです。
ちきりんさんの「目的」
ちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)も、ターゲットは「普通の人」です。正確には、「普通の人でも構わない」と言った方がいいかもしれません。
ちきりんさんの目的は、「自身のブログを起点として、自身と似たような価値観を共有する人を、1人でも多く増やす」ことです。
極端に言えば、意識の高い人たちばかりで集まって、時代の最先端トピックを議論することには、興味がないということです。
なのでちきりんさんは、自身と価値観を共有する「普通の人」にも読者になってもらえるよう、色々なことに配慮しています。
3つ紹介します。
①ネット上での流行トピックには乗っからない。
これは、短期的には楽にアクセスを稼げますが、大半の読者にとっては、興味がない可能性が高いです。それに、流行りを後追いしてる感じが、なんとも不安定な印象を与えます。
確かにちきりんさんは、今のところ、VALUやタイムバンク、ビットコインなどについて、ブログで触れていません。
このあたりは、僕も影響を受けています。現に今、約3年も前に出版された本の、紹介エントリを書いています。
②インフルエンサーと、ネット上で絡みすぎない。
これも、短期的に見れば、読者を増やすのに効果的な作戦です。
ただ、これも度が過ぎると、ただの内輪ネタみたいになって、他の多くの読者を退屈させてしまいます。
実際、ちきりんさんはTwitterでほとんど著名な方と絡みません。フォロワー数二桁みたいな人の発言を引用リツイートしたりすることの方が、圧倒的に多いです。
③難解な言葉や表現を使わない。
これについては、冒頭でも触れましたが、僕が最も影響を受けた部分です。
ちきりんさんの文章は、内容は大変示唆に富み、毎回読者も色々と考えさせられることが多いものの、文章自体はとても読みやすいです。
実際、みなさんにも何となく共感してもらえると思いますが、著者の顔がハッキリと浮かぶ文章において、そのリンクをクリックするかどうかのハードルの高さは、「その文章を読み終えるのに、頭が疲れるかどうか」だと思います。
ここでは、「その文章自体の難易度」と「文章の内容の難易度(緻密度)」は別です。
「その文章を読み終えるのに、頭が疲れるかどうか」に関連するのは、前者の方です。
後者は、読み終わった後に、色々と考えることが多いので、頭を使います。
ちきりんさんの文章は、「その文章自体の難易度」は低く、「文章の内容の難易度(緻密度)」は高いです。
だから、URLをクリックすることへのハードルが、低いのです。
堀江貴文さんも、同じパターンです。
堀江さんは、メッセージを発する際は常にマス向けなので、自身の考えをかなり噛み砕いて話します。だから、スッと頭に入ってきます。
あとはもちろん、キンコン西野さんも。メディアでいえば、Buzzfeedさんなんかは、そういうブランディング(?)が、うまくいってると思います。
違うパターンで言えば、役所の公式な文書などは、「その文章自体の難易度」が非常に高いです。だから、インターネットに無料で公開されていても、「普通の人」は誰も読みません。
お役所文書は、読むのが疲れる〜
少し話が逸れましたが、文章でできるだけ多くの人に読んでもらうなら、この「読む時に頭を疲れさせない」というのは、非常に重要なことだと感じています。
僕の「ターゲット」
こうして、ちきりんさんやキンコン西野さんのターゲット層について考えて以来、僕は「別に、いつも全力投球する必要はないんだな」と思うようになりました。
具体的にいうと、書く文章の想定ターゲットに合わせて、表現と扱うテーマを変えるようにしました。
まず、今でも全力投球しているのは、ブログでエントリとしてまとめている「記事コメント」の時です。
これは、ターゲット云々より、僕の勝手なメモという意識なので、誰にも気を遣うことなく、思うままに文字を綴っています。
取り上げている記事も、最先端で僕自身も概要程度しか把握していないものも、含まれています。
記事コメントとほぼ同じレベルで書いているのが、「Twitter」です。
Twitterで僕のコメントを読んだり、読んでほしい層は、それなりにネットにどっぷり浸かっていて、流行トピックに敏感な人たちなので、普通に横文字を使ったりもします。
記事コメントと違うのは、Twitterでは一応、読む相手がいることを想定していることです。句読点の位置に気を遣ったり、ぱっと見の文章の見栄えが良くなるような程度の工夫はしています。
また、Twitter上でコメントする記事は、僕自身がそれなりに確立された考えをもっているものです。
その次が、「ブログ」です。
これは、それなりにスケールさせたいので、極力横文字や難しい熟語を使わないようにしています。
一文も、できるだけ短くするようにしています。
トピックも、僕自身が実際に見聞きしたことをもとに、ある程度の考えがまとまり、それなりボリュームもあるものを、扱います。
そして最後に、「FacebookとInstagram」です。これはもう、読む大半が友達なので、難しい言葉を使うほど「ただの意識高いやつ」というレッテルを貼られかねません。
そうなったら、コミュニケーションもクソもあったもんじゃないです。
ひらがな、カタカナ、漢字のバランスを意識。
「、」を多めに。一文は短く。改行は積極的に。
テーマも、政治経済は出てきません。日常であったことを、話します。
少なくとも、僕の文章を読んでくれた友達が、途中で僕の書いた言葉をコピーして、Safariにペーストしに行くような行為は、絶対にさせないように配慮しています。
ここでは、糸井重里さんのような、やさしい文章を目指しています。
まとめ
ターゲットというのは、それぞれの層に優劣があるわけではなく、自身の力量と比例させる必要もなく、目的に応じて柔軟に変えていくもの、であるということです。
「流行のトピックに乗っからない」「有名人と絡みすぎない」「平易な文章を書く」以外にも、ちきりんさんのブログ運営術すべてが詰まった一冊、ブログ書いてる方でまだ読んでない人は、絶対に読むべき!↓
「自分が消費者に合わせるべきか、消費者を自分に合わせるべきか」問題について
今週のお題「読書の秋」
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
このエントリは、ちきりんさん著:「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記の紹介連載エントリ、第7回です。
ただ、それぞれのエントリは独立しているので、このエントリだけでも十分に楽しめます。
一応、他のエントリも載せておくので、気になったものがあれば、読んでみてください!
第1回 両方やってみて感じた、「はてなブログ」と「note」の違い
第2回 インターネッツ永遠の議題「匿名or実名論争」にケリをつける、かもしれない。
第3回 読書人永遠の議題「電子書籍or紙論争」にケリをつける、かもしれない。
今まで無視していたのですが、今週のはてなブログさんの用意したお題が「読書の秋」ということで、どっちにしろ本を土台にブログを書こうと思っていたので、乗っかります。
もうすぐ10月もやって来ますねえ
自分がお客に合わせるか、お客を自分に合わせるか
資本主義における究極的な問いの一つに、「自分の感性を表現するのか、お客の求めているものを届けるか」問題というのがあると思います。アーティスティックな活動をしている人に、特によく見られる現象です。
結論から言うと、この議論に対する明確な答えを、今の僕は持ち合わせていません。
だから今回は、自分の頭の中の整理というか、備忘録的な意味合いで、書きます。構成とかも、ぐちゃぐちゃになると思います。
この問いを考え始めたキッカケ
こんなことを考えたのは、「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記を読んだことがきっかけです。
この本の著者であるちきりん(@InsideCHIKIRIN)さんは、大人気社会派ブロガーです。
一見、気の赴くままに書いているような印象だった「Chikirinの日記」も、実は大変緻密な戦略のもとで運営されていました。本著では、その全貌が解き明かされています。↓
ちきりんさんの超戦略的ブログ運営
例えば、ちきりんさんの最終目的は「自分のブログに、自身と価値観を共有した読者ができるだけ多く集う」ことでした。本を出版したり、ニュースサイトに寄稿して原稿料を稼ぐことではありません。それは、最終目的の単なる「手段」に過ぎませんでした。
本を出版したのは、ネット上で今以上に知名度を上げて読者を呼ぶのは、その時点である程度頭打ちだと判断したからです。ネットに普段あまり触れていない層に、自身の名を知ってもらうには、紙媒体に進出していくのが有効だと考えたのです。
また、基本的には他サイトに寄稿などもしませんでした。それは、読者が「色んなところでちきりんの考えを知ることができる」と思ってしまうと、自身のサイトに訪れるインセンティブが、弱くなってしまうからです。
あくまでも目的は、「Chikirinの日記に来てもらうこと」なのです。ですので寄稿するサイトは、自身の現時点での読者層と重ならない、新規開拓できそうな層である、地方新聞でした。
とっても戦略的だけど媚びてはいない
ただ、これだけ戦略的に読者の開拓を意識しているちきりんさんにも、「届け手に媚びいてる」という印象は受けません。僕は、これはどうしてなんだろうなということについて、今書きながらや、この2〜3日のヒマな時間に考えていました。
冒頭の問いに対する現時点での答え
まずその前に、「自分の思うままに表現するか、相手の意向を汲み取るか」という議論について、これはどっちかが100でどっちかが0というより、レイヤーや、グラデーションの話なんだなと思いました。
現時点での僕のとりあえずの結論は、「この議論には2通りの答えがある」です。
レイヤーで分ける考え方
僕が思いついた2つの答えのうち、まず1つ目は、「コンテンツ自体は自分の思うままに作り、その届け方について、全力で相手のことを考える」というものです。
言い換えると、作る時点では自分勝手に作り、それを届ける際は全力で消費者に寄り添うということです。
つまりこれは、レイヤーの話です。
これの典型的な例は、キングコングの西野さんです。
西野さんは、絵本や舞台、スナックなど、自分のやりたいことを自由奔放にやっているような印象を受けます。
ただ、それを届ける際は、本気でいろんな策を駆使します。クラウドファンディングやブログ、時には手売りなどの地道な活動まで。
このタイプの人には、「自分の好きなものを好きと言ってもらう人を増やして、お金を回すため、それ相応のことをしなければならない」という覚悟を感じます。
はじめしゃちょーなどはこっちのタイプ
Youtuberで言えば、はじめしゃちょーなどは、折に触れて「自分の好きなこと、面白いと思っていることを勝手にやっているだけだから、それを楽しいと思ってくれる人だけ見てくれたらいいよ」という旨の発言をします。
でもその代わり、自分の動画内容に影響を及ぼさないところで、色んな工夫をします。カメラやPCのスペックを上げたり、Twitterでファンと交流したり…。
冒頭のちきりんさんも、こっち側のタイプだと思います。
こう見ると、趣味の領域から本業に転身したような場合は、こっちのタイプに属しやすいのかなーと感じます。
最初は自分の気の赴くままにやっていたけど、そのうち話題になって、ある程度向こう側の人を意識するようになったけど、根底はあくまでも「自分のため」。ただ、自分のやりたいことに支障をきたさない範囲で、ファンに配慮した行動をとるよというスタンス。
グラデーションで考える
2つ目は「自分の表現したいこと自体に特にこだわりはなく、消費者側から逆算して物事を考える」、というパターンです。これは、最初から向こう側の人を意識しています。
こっちは、グラデーションの話です。
言い方を合わせるなら、「お客の求めている方に寄っている」です。
ただこの場合、「自分の表現したいもの」は「個性」と言い換えたほうがイメージしやすいです。
どこで個性が出るかというと、「どのようにお客さんのことを考えるか」というところです。
ここのアプローチ方法に、それぞれの個性が出ます。
たとえばPR記事を書くライターなどは2つ目のタイプです。
自分のメディアを持ってオピニオンを発信していくというよりは、クライアントや読者の意向に沿って、記事を書いていきます。そこに、自分の主張などは含まれていません。
ただ、そこの表現方法、文調や構成、企画などに個性が出ます。
ヒカルさんとかはこっちのタイプ
あと、はじめしゃちょーとの対比で、Youtuberで例を挙げるならば、ヒカルさんやラファエルさんはこっちのタイプです。
ラファエルさんなんかは、以前Twitterで「Youtubeを見たとき、これは絶対にちゃんとやれば金になると思った」というような発言をしていました。
自分のやりたいことをやるというよりは、最初からビジネスとして動かす。だからプレゼントをしてチャンネル登録を誘導したり、派手な企画を積極的にします。「個性」が出るのは、ここです。
「Youtuberで稼ぐ」という目的が最初にあって、そのためにはどうすればいいかと考えて、その「手段」としてヒカルさんやラファエルさんは上記のような戦略を選択したということです。
甲乙つけがたい
どっちがいいとか悪いとかはないです。何を目的にするのか、自分の幸せは何か、優先順位をどうつけるのかによって、違ってくるだけの話です。
そんなことより…
ただ、書きながら思ったのですが、どっちの考え方にも共通して言えることがあるなと思いました。
それは「消費者のことを考える」というのは、「消費者に媚びる」ことではなくて、「消費者の潜在ニーズを満たす」ことなんだなということです。
カッコよく言えば、「消費者のインサイトを見抜く」。
消費者の「真のニーズ」を見逃してはならない
イメージでは、前者が消費者を後ろから追いかけていて、後者が消費者の先回りをしているという感じです。
ちきりんさんの戦略は、後者の、先回りする施策ばかりでした。後ろからついていくのではなく、逆に消費者を導いていたので、媚びている印象を持たなかったのですね。
後ろから追いかけても、ある程度の支持は得られますが、本当に価値あるのは消費者自身がまだ気付いていない、本当に求めているものをこちらから提供することだと思います。
よく、著名な起業家とかが「消費者アンケートはするな」というのは、こういうことなのかもしれません。
消費者は「野菜バーガー」が食べたいと言った
わかりやすい例で言えば、マクドナルドの話が挙げられます。
マクドナルドが消費者にアンケートをとったところ、「健康に配慮したハンバーガーが欲しい」という結果が多く出たそうです。
それで、マックが実際に野菜たっぷりバーガーを販売したところ、全然売れませんでした。
実話かどうなのかは置いておいて、大変示唆に富む話です。
これに関連して、足立光さんという、近年の日本マクドナルドの大不振を立て直した現・日本マクドナルド上席執行役員マーケティング本部長である人が言っていて、印象的だった言葉があります。
私は、みながマクドナルドに持つ感情って1つだと思っています。それは一種の“背徳感”です。要は夜中のラーメンと一緒で、おいしさがないと“背徳”の意味がない。おいしいから食べちゃったという。
『幹部が語る「マクドナルドが復活できた理由」』より引用
僕たちがマクドナルドに求めているものって、「健康」ではなくて「体にはあまり良くないけど、それでも食べてしまう美味しさ」ってことです。
一流のマーケターになるならこういう、消費者の「言動の不一致」を見逃してはいけません。
まとめ?
という感じで、全くまとまりのないエントリになってしまいましたが、とりあえずこれが「自分の感性or消費者か」という議題についての、僕の現時点での見解です。
2パターン上げました。優劣はないですが、どちらにしろ、「消費者の先回りをする」というのは大事なことなので、僕もこれからこの力をつけていきます。
今の時代、ネット上で人名だす時は、出来る限り全員「さん」付けしたほうがいい。
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
このエントリは、ちきりんさん著:「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記紹介連載エントリ、第6回です。
第1回 両方やってみて感じた、「はてなブログ」と「note」の違い
第2回 インターネッツ永遠の議題「匿名or実名論争」にケリをつける、かもしれない。
第3回 読書人永遠の議題「電子書籍or紙論争」にケリをつける、かもしれない。
過去数回にわたって紹介してきている本著ですが、今回は、その中でも特に、僕が影響を受けている内容についてです。
まずは引用から。
オンラインからオフラインへのつながりが現実的になりつつある今、ネット上で活動するすべての人には、次のふたつの選択肢が与えられています。
ひとつは、ふたつのつながり(Online to Offline, 以下O2O)を自分から切断するという選択で、もうひとつが、どちらの世界でも通用する振る舞いをすることで、O2Oのメリットをフルに享受する、という選択です。
僕はこの箇所を読んで以来、「いまネットに書き込んでいるその言葉は、リアル世界でも同じように言えるか」ということを自問自答するようになりました。
これだけネットとリアルがシームレスになった今、「リアルでため込んだ鬱憤(うっぷん)をネットで吐き出す」なんていう行為は、通用しません。
記憶に新しいところでは、ヒカルさんのVALUの件が顕著ですが、炎上すれば、たちまち住所や本名がすぐにバレてしまう時代です。
匿名でやってるから大丈夫だろう、というのも甘い考えなのです。
本名でやってるなら、なおさら気をつけなければなりません。
ネットとリアルで言動が明らかに違う人は、これから、信用を得ることが難しくなっていきます。
ネットでの発言は、すべて記録されます。
リアルの世界だけ良い態度をとっていても、ネットで毒を吐きまくっていたら、それはいずれ、すべて白日のもとにさらされます。
ネットとリアルで、態度が乖離しているのはダメ
短期的には、ネット上で有名人を叩いたり揶揄したりすることによって、いいねやリツイートを集められるかもしれません。
しかし、そんな目先の小さな快楽にとらわれて、自分の大きな可能性をつぶすのは、大変もったいないことです。
「可能性」とは、自分が憧れている人や尊敬している人と、「つながれる」という可能性です。
今の時代、ネット上でのつながりから、実際にオフラインでの関係にまでなるということは、よくあります。
実際、ちきりん(@InsideCHIKIRIN)さんも、以前から堀江貴文(@takapon_jp)さんの発言が非常に鋭く、本質を突いていると思うことがよくあったそうです。
それで、ちきりんさんはそのことをブログやTwitterでも書いていました。
すると、なんの面識もなかったにも関わらず、堀江さんからTwitterでフォローされました。
そして、ちきりんさんの処女作である「ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法 (文庫ぎんが堂)」の帯に、推薦文までもらったのです。
どうせすべて発言が残ってしまうなら、自分が好きな人や尊敬を持っている人に対しての、好意的な発言ばかりで、僕の記録を埋め尽くしたいです。
そういう意識から、好きなライターさんやインフルエンサー、起業家の方などが書いた記事や受けたインタビューについては、肯定的なコメントとともに、積極的にTwitterでつぶやくようにしています。
とにかく「リアルとネットでの言動一致」というのが大事です。
だから、冒頭で紹介したちきりんさんの本を読んで以降、僕は人名をTwitter上で出す時には、必ず「さん付け」をするようにしました。リアルで会った場合、初対面の人にいきなり呼び捨てなんてしないです。これに関しては、自分が尊敬しているしてないは、関係ないです。
(ただ、僕の趣味である野球ニュースについてコメントするときは、いちいち選手名にさん付けしてたらコメントのリズムが崩れるし、Twitterの制限が何文字あっても、言いたいことが言い切れないので、そういう時は例外もあります)
あと、新しく発表されたサービスや、法律について僕の所感を述べる際、否定的な発言をする時もあります。ただ、それは逆になんでもかんでもおべっかを使う方が、信用を失くします。
人格否定や悪意のある非難はダメですが、モノやサービスについての是々非々な発言は、僕は大丈夫だと考えています。それが結果的に、信用にもつながります。
諸刃の剣であるネット上での発言、どうせなら一時の快感に消耗するのではなく、良好な出会いのために、活用していきたいです。
ネットとリアルの境目がなくなってきている今、ネットが生活のインフラとなった今、タイトルは「メディア」という単語が出てきていますが、この本はネットを使う人なら全員が一度は読んでおいたほうがいい良書です。
僕もネット上での振る舞いの指南書にしています↓
次回紹介エントリはこちら↓