兵庫の大学を1年休学して、東京のITベンチャーでインターンやります
こんにちは、藤本(@Kentaro_Fujimo)と申します。
今回は、僕の近況報告と、それに至った経緯を書きます。
学生の方とかに、もしかしたら参考になるかもしれません。
東京で休学インターンやってます
結論から言うと、僕は現在大学3年生なのですが、1年間休学することにしました。
そして、2週間ほど前から東京に引っ越して来て、とあるIT系?ベンチャーで、インターンをしています。(とりあえず今回のエントリで業種は出さないので、IT系というよくわからないカテゴリにしておきます)
以降は、ここに至るまでの経緯について、
に分けて、書いていきます。
まずは「なぜ、休学してまでインターンをしようと思ったのか?」についてです。
きっかけは駅のホームでの光景
きっかけは、大学2年の初夏の頃でした。
GWも終わり、気温も段々と上がってきて、その日は特段良い天気の日でした。
駅のホームで電車を待っていると、なにやら黒い集団がウジャウジャ見えます。
みんな、同じ髪型をして、同じ格好をしている。
しかもその格好は、クソ暑いこの日に全く似合わない、クソ厚い真っ黒なスーツ。
学校に着いても、同じような先輩がたくさんいる。
サークルやバイトをやってる時、あんなにイキイキとしてた先輩たちの顔が、みんな死んでいる。
ものすごい寒気を感じました。
本来、法人と個人の関係は対等なはずなのに、個人の方が法人に対してすこぶる媚びている感じが、とても気持ち悪かったです。
そして同時に、「2年後、僕は絶対にこの黒の組織には入りたくはない!」と思いました。
回避方法を考えた
そこで、僕は考えました。
「どうすれば、僕は同じ轍を踏まずに済むのか?」と。
まず、真っ黒のスーツを着ていることと、仕事ができるできないに、全く相関関係はないと思いました。
次に、さわやかな黒の髪型であることと、仕事ができるできないに、全く相関関係はないと思いました。
にも関わらず、先輩方がそのような外見を装うのは、自分が会社に対してアピールできるのが、そういう「集団の和を乱さない」的な箇所であり、かつ会社側もそういう所を見るからだと思いました。
しかし、そういう、仕事とは本質的に関係のないところで判断するところが、新卒の離職率が高い理由だし、日本の新卒一括採用が批判されている理由の一つでもあります。
だから僕は、
「見てくれや調和能力ではなく、仕事ができるできないで見てもらえるような形で就活しよう」
と思いました。
僕の頭の中に、初めて「インターン」という単語が出てきた瞬間でした。
本格的にインターンを意識し始める
インターンなら、向こうがこっちをじっくり見れるだけでなく、こっちも向こうをじっくりと知ることができます。
つまり、ミスマッチが減り、両者にとってwin-winとなります。
というかそもそも、僕はあまり知りませんが、海外ではこういう形が一般的らしいですね。
僕が海外に留学していた時、新卒一括採用のシステムを説明することに対して、とても苦労した覚えがあります。
まあ早晩、日本でも新卒一括採用のシステムは崩れていくのではないでしょうか。今でも実質、あまり機能していない面もありますし。知らんけど。
ということで、最初に僕がインターンをやろうとした理由は、「内定インターン」で最初のキャリアを決めようと考えたからです。
しかし、いざ内定直結を目指してインターンをやろうとしたはいいものの、少し考えて、これもこれでちとハードルがあるなと思いました。
「内定インターン」に潜む2つのハードル
大きく分けて2つです。
まず①についてですが、企業側も、単なるバイトと正式な社員とでは、雇うコストなどが違ってきます。
ですので、インターン→社員への移行には、慎重にならざるを得ません。
まあ、これに関してはこっち側もその分じっくり知ることができるメリットがあるので、なんとも言えないのですが。
②については、こっち側がいいな♪と思ってずっと働いていても、いざ社員として採用か不採用かの段階で、後者になる可能性もあります。
そうなった場合、そこでの時間が無駄にはなりませんが、また別に新しい会社を探す必要が出てきます。
ここから卒業までの1〜2年で、このインターン→社員採用か否かのサイクルを、何回も回すことはできないなと思いました。
ですので、黒の組織に入らずインターンばかりやっていると、卒業するまでに内定先が決まらないというリスクがあります。
そこで、少し考え方を変えることにしました。
「内定インターン」からの方針転換
内定インターンをあてにするのではなく、インターンの期間は「自分の力をつける期間」と割り切ることにしました。
この考え方は、なぜ先輩方が黒の組織に入団してしまうのかと考えた時、「自分に社会人としてやっていくスキルがない、もしくはあるのかないのかわからない」からだと推理したところから来ています。
本質的なところを企業に対して訴求できないから、「外見」で媚びるしかない。
だから僕は、いざ自分が就活する時に
「自分は今どれくらい仕事ができるのか」
をある程度把握して、そこの部分をアピールしていこうと思いました。
というか、今書きながら思いましたが、もしかしたら皆、資格を取ろうとするのは、この「どれくらい仕事ができるのか」をアピールするためなのかもしれません。
資格論や肩書き論は本題から逸れるので詳述しませんが、一点だけ言っておくと、この変化の早く、かつ境界線の溶ける時代に、
資格はクソ
です。
僕は、語学くらいしか、履歴書に書くことがありません。あとは普通自動車。
(今のところ他の資格を取る予定も全くありません。ただ、なにか事情が変わって取ることになったら、ごめんなさい、許してください。)
「外見」ではなく「実績」でアピールする
少し話は逸れましたが、つまり僕は「どれくらい仕事ができるのか」をアピールしたいということです。
ただ、こればっかりはいくら口で「僕には〇〇というスキルがあります!」と言っても、説得力がミジンコほどもありません。
ですので、なにか具体的な「実績」が必要になります。
その実績があれば、企業に対して媚びることなく、できる限り対等に近い立場で就活できるると思います。
ということで、僕がインターンをするのは、その「実績」を作るためだ、という考え方にシフトさせました。
この1年で「実績」を作る
「そんなファーストキャリアにビビるなよ!」と思う人もいるかもしれませんが、一応、「新卒カード」は日本でし入手できないレアカードなので、使えるなら使いたいです。
その他の理由
あと、これはプラスα的な要素ですが、アウトプットとインプットを考えた場合、先にアウトプットしてからインプットした方が、吸収効率が上がります。
何をインプットすればいいか、明確になるからです。
ここではアウトプット(インターン)、インプット(大学での研究)とします。
一旦アウトプットの期間をインプットの期間に挟むことによって、その後のインプットの質が大きく上昇します。
卒論も、他の人とは違うものを書けると思います。
以上が僕の、「休学してインターンする理由」です。他にも何個か理由はあるのですが、主なものは今書いた通りです。
次に、「②なぜベンチャーを選んだのか?」についてです。
最初は公務員になるつもりだった
結論から言うと、これは完全にちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)の影響がめちゃくちゃ大きいです。(後に詳述)
インターンだけではなく、ファーストキャリアもベンチャーを選ぶ予定なのですが、そもそもこの「なぜベンチャーを選んだのか?」という質問には、
「なぜ(大企業ではなく)ベンチャーを選ぶのか」という言葉が隠れています。
というか、大企業か?ベンチャーか?を考える前に、まず僕は大学生になった当時、卒業したら公務員になろうと思っていました。
安定とかそういうのではなく、僕はとても良い人なので「社会に貢献したい!」という思いが強かったのです。
思春期の頃によくある「僕はなんで生まれてきたんだろう」みたいなことを自分なりに突き詰めた時、当時の僕はその答えが「社会の役に立つためだ!」でした。
「社会に貢献=公務員」というあまりにも安直すぎる図式しか描けなかった僕は、1年生の時から兵庫県庁の1日インターンに行くほど、役所まっしぐらでした。
公務員→民間企業へ
そんな時、多分1年生の夏休みだったと思うんですが、ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」を読みました。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は、確実に僕の人生を大きく変えている一冊です。
図書館で借りて読んだので、今手元にないのが恐縮ですが、その本の中には
「社会に貢献」というと、皆さんすぐに公務員を思い浮かべますが、他にも様々な形があります。
といった内容が書かれてありました。(真偽のほどを確認できなくてすみません。以下、僕の記憶の中の解釈が続きます)
多分、この本は僕に向けて書かれたのだと思います。
その後にも、思い当たる節がありすぎて、グサグサと刺さる文章が続きました。
「民間で働いて、国に税金を納めることだって、立派な社会貢献です」
「真面目で優秀な人ほど、社会貢献といって、安易に公務員の道を選びます」
確かその後には、役所仕事を軽くディスる内容があったと思います。間違ってたら、ごめんなさい。
恐らく、競争がないとか、仕事が遅いとか、そういった内容です。そして、そこで本の題名に結びつくのですが、「そんなところで働いても、マーケット感覚を磨けない。マーケット感覚のない人間は、これからやってけない」といった感じでした。
この本を読んで、僕の考え方として大きく変わったことが、2つありました。
- 「社会貢献」には、色んな形があるんだということ。
- 役所で仕事していたら、この先食っていけなくなる。民間で働こう。
ということです。
ただ、この時に民間で働くことを決めたものの、外資系なのか、大企業なのか、はたまたベンチャーなのかは、全く決めていませんでした。
民間企業→ベンチャーへ
そして、民間>ベンチャーへとさらに意思が固まったのは、この2つのエントリを読んだのがきっかけです。
・大企業のほうが成長できるとか完全にウソ - Chikirinの日記
僕はこれを読んで、衝撃を受けました。
そこには、大企業の意味不明な慣習、意思決定の遅さなどを批判する内容が書かれてありました。
民間と一言で言っても、それぞれに世界が違いすぎる。
僕の貴重なファーストキャリア、かつ吸収力の大きい20代の時間を、大企業で過ごすわけにはいかないと、この時決心しました。
スピード感があり、かつ個人の裁量が大きいベンチャー(or外資系)で働きたいと思いました。
ベンチャーと外資系の違い
ベンチャーと外資系に関しては、その2つにそれほど差異は感じていません。
どちらも魅力的なのですが、ベンチャー特有の「少人数から急成長していく感じ」と「個々に明確な役割分担がなく、一人の守備範囲が広い感じ」を味わってみたいのと、「一人一人の顔が見える」というのが好きなので、今のところベンチャーの方へ少し気持ちが傾いています。
(外資系もベンチャーも両方あんまり知らんので、あくまでも僕の印象と、個人的に入手した情報のみがリソースです)
今後の方向性
以上の話が、僕が「大学1年休学して、ベンチャーでインターンしている」理由です。
どこの企業でインターンやってるとか、どんな仕事してるかとかは、またおいおい話すかもしれません。
あと、「内定インターン」から方針転換したといっても、あのクソ暑い時期に真っ黒なスーツ着て、髪をカッチカチにして「自分を将棋の駒に例えると何?」という質問に答えるつもりもないので、いま代替案を思案中です。
いくらか策は思い浮かぶのですが、面白いベンチャーが東京に集中していることもあり、大学がある兵庫との物理的なところがネックになっています。
オマケとして、最近知った面白い案を一つだけ紹介しておきます。
これは僕が思いついたのではなく、実際に今いる会社にそういう人がいました。
その先輩はインターンなのですが、実はもう大学は卒業しています。
起業する目的があるので、その準備が整うまで、インターンとして今の企業に籍を置いています。
新卒カードを利用できないのは少し惜しいですが、これはいい感じに応用できるかもしれない、と思っています。
まあ、先のことなんてどうなるか分かりません。
だからとにかく今は、これからの1年を、爆速で駆け上がっていくことだけ考えてやっていきます。
東京は電車の発車時刻をチェックしなくて良いのがステキ。