インハウスエディターの役割とは
こんにちは、藤本けんたろう(@Kentaro_Fujimo)です。
先月の5月23日(水)、『PR視点で企業価値を高める 「インハウスエディター 」の役割』というテーマのイベントに行ってきました。
「インハウスエディター」とか「インナーブランディング」みたいな単語を最近よく聞くけど、いまいち実態がつかめていませんでした。もしかしたら、既存の役割にそれっぽい新しい肩書がついただけかもしれません。
「それはなんぞや??」をまずは知らねばと、イベントに行ってきました。登壇者は、「サイボウズ式」編集長の藤村能光(ふじむら よしみつ)さんと、「北欧、暮らしの道具店」編集チームマネージャーの津田(つだ)さん。モデレーターは、大島悠(おおしま ゆう)さんです。
インハウスエディターの役割
まずはこれ。サイボウズ式編集長の藤村さんが出されていた、「インハウスエディターの接する領域」に関する図です。中心に「サイボウズ」という組織があって、一番外側がいわゆる「ステークホルダー」にあたります。そして、その接点となるのが「サイボウズ式」というメディアなわけです。
ただ、イベントの中で強調されていたのは、「インハウスエディターの役割 ≠ オウンドメディアの編集 」ということ。メディアはあくまでも基盤であって、企業が発したいメッセージを伝える1手段でしかないのです。
インハウスエディターの出すコンテンツは、金太郎飴であるべし!?
イベントに出てきた話で、僕が特に印象に残ったのは、「インハウスエディターの出すコンテンツは、常に金太郎飴であれ」という話です。
金太郎飴って、世間的にはマイナスの表現で使われることが多いんですが、「ブランディング」という文脈においては、むしろプラスに働くんだなと。
この言葉の真意は、「同じコンテンツを出し続けろ」ということではなく、「同じメッセージ(企業が発したいメッセージ)を出し続けろ」というものです。
具現化されたものは毎回違えど、その背景にあるメッセージ、理念は常に一貫し続けているべきだという話が出ていて、なるほどなーと思いました。
インハウスエディターをいかに育てるか
あとは、インハウスエディターの社内教育について、いかに新しいメンバーにその企業が発したいメッセージを浸透させていくのかという話も、面白かったです。
そのメッセージって、別に言語化できない訳じゃないんだけど、言語化されたものを伝えただけじゃ完全には伝わらないもどかしさ。
言語化だけじゃ完全には伝わらないから、結局、現場で試行錯誤してもらいながら肌感覚で掴んでいってもらうしかないと。
その際の例えが、人間の体を構成している元素を全部揃えても、人間は出来上がらないっていうのが、妙に納得感がありました。
インハウスエディターって本当に必要なの?
ただ最後に一つ、僕の中でまだ腑に落ちてないところがあるとすれば、いま高まっていると言われるインハウスエディターの需要が、一過性のものなのか、少なくとも向こう20年くらいは高まっていくものなのか?というところです。
今後はより個人単位、プロジェクト単位での動きが増えていくだろうから、そうなった時に、わざわざそんな急造組織に理念もクソあるのかと。
単に最近のビジョナリー経営に乗っかているだけなのか、世の中で本当に求められている役割なのかどうかは、まだもう少し自分の中で考えます!
★最近の発見
「知識」と「知恵」の違いかぁ!
— 藤本 けんたろう (@Kentaro_Fujimo) May 27, 2018
以前、柿次郎さんと藤本さんの記事に出てきた、「知の高速道路」という言葉の意味が分かってきた。
「知恵」は一般道路を使って、着実に身につけていくもんなんやなあ。
「ローカルにこそ編集が足りない」藤本智士が語る編集者の可能性https://t.co/WaqhW8K1Ls https://t.co/1UEBp7F8jo