藤本の日記(@Kentaro_Fujimo)

大学生の男です

ビジネスメディアの旨み、マネタイズの仕方

 

こんにちは、藤本けんたろう(@Kentaro_Fujimo)です。

 

先日、モリジュンヤさん(@JUNYAmori)と長谷川リョーさん(@_ryh)による、「注目の若手2名が語る、 新時代ビジネスメディアの編集者像とは?」というイベントに行ってきました。

 

「そこまで詳しくしゃべってくれるの!?」「これ無料でいいの!?」っていうくらい驚きと発見が満載の内容だったので、お二人が話されたことを、僕の解釈でまとめます。

 

 

f:id:FuJiMoTo:20180604055851j:plain

 

ビジネスメディアの旨み

 

まず現状として、ビジネス領域のライター・編集者は、音楽のカルチャー領域などと比較して、圧倒的に足りていないのだそうです。

 

けれども実は、ビジネス領域のメディアをやっていれば、旨みがいっぱいあると。

 

その中で特に大きいのが、仕入れるネタの汎用性の高さ」です。

 

日々、新しいビジネスモデルやテクノロジーに触れていると、その情報をそのまま、違う場所でも活かすことができます。

 

例えば、面白いビジネスモデルがあれば、それをそのまま、自身が運営するメディアに当てはめることなど。

 

また、後で詳述するのですが、そうやってトレンドを集め続けていると、クライアントや取材先の企業に対して、メディアとしてだけではなく、企業戦略などを伴走して考えるなどの、コンサルティングのような形でも接することができます。

 

そうなると、よりクライアント企業の上流工程から関われるので、単価を上げることが可能です。

 

ビジネスメディアのマネタイズの仕方

 

稼げない稼げないと言われて久しい「メディア」ですが、マネタイズを意識していくにあたり、大事なことは「一人のお客さんからの単価を上げる」ことと、「新しいお客さんを増やす」ことです。

 

後者の「新しいお客さんを増やす」をもう少し噛み砕くと、今そのメディアが持っている資産を活用して、そこまで工数を増やさずに、新しい価値を提供して、お客さんを増やすという意味です。

 

(ネット)メディアのマネタイズに関しては、長い間に渡って議論されている、かなり切実な問題で、先日のしおたんさん(@ciotan)の記事でも話題に上がっていました。

 

milieu.ink

 

で、この記事にも今回のイベントにも出演しているモリジュンヤさんさんがおっしゃっていたのが、「メディアのキャッシュポイント少なすぎ問題」

 

要は、一つの記事を作るってすごい大変なことなのに、キャッシュポイントが基本的に「記事を納品する」の一点しかないと。

 

本当は、下調べをしたり、インタビューをしたり、文字起こしをしたりと、記事ができるまでに色々な工数を踏んでいるのにも関わらず、最後の出口しかキャッシュポイントがありません。

 

これは飲食店も同じだそうで、自分たちの空間に1時間や2時間も滞在してもらいながら、キャッシュポイントが最後のレジだけ(料理に対してだけ)というのは、「お金の稼ぎ方1.0」だと言っていて、なるほどなーと思いました。

 

なので、ポイントはいかようにしてキャッシュポイントを増やしていくのか(単価を上げるのか)という話なんですが、その一つが、さっき少しだけ出てきた「企業戦略などの上流工程から関わる」というものです。

 

日々、新しいビジネスモデルやテクノロジー仕入れ続けるなかで、それを「記事」という形だけではなく、「コンサルティング」のような形でもアウトプットしていくのです。

 

これは確かに、ビジネスメディアならではの、新しい価値の出し方だなと思いました。

 

ちなみにですが、対クライアントで上流工程まで関わっていくにあたり、「メディア側の立場を強くする」ことが大事だというような話も出ていました。

 

日々こういったイベントやSNSで、活動内容や実績、考えていることを地道に発信し続けることで、インバウンドでの案件が出てくるんだと。

 

今、モリジュンヤさんは10件相談が来てそのうち1~2件を受けるペース、逆に言えばモリさん側から積極的にいわゆる「営業」をすることはないと言っていて、30代前半でその領域に入れるモリさんすげーと、一人で感嘆していました。

 

少し横道に逸れましたが、メディアのマネタイズ2つ目の道「新しいお客さんを増やす」についても、基本的には前者と同じです。持っている資産を、いかに活用するか。

 

その例の一つとして挙げられていたのは、「業界やトレンドのリサーチ」。

 

インタビューや、それこそ企業戦略の相談に乗るのなら、その業界やトレンドに対して圧倒的な量の下調べをせねばなりません。

 

今までのメディアはここの工程がうまく可視化されていなかったのですが、ここで蓄積された情報をうまくレポートのようなフォーマットに落とし込むことができれば、それは十分な価値として世に提供することができます。

 

こういった情報を欲している企業や個人は少なからずいるはずなので、今までメディアが当たり前のようにやっていた「下調べ」という行為は、実はすごいポテンシャルを秘めたものだったのです。

 

以上がビジネスメディアにおける、「単価の上げ方」と「新しいお客さんの増やし方」でした。

 

そもそもメディアが稼ぐ必要はあるのか?

 

ここまで散々、イベント話された数あるテーマの中から、特に「お金」を切り出して話してきました。

 

なぜなら、ライター・編集者を含めたいわゆる「クリエイティブ」な職業(他には漫画、アニメ、美術など)は、普段キャッシュポイントやマネタイズといった観点から話されることが少ないから。

 

こういった職種は「好きなことができて、お金は最低限あればいい」「個人で属人的にやって、2000~3000万稼げればいい」みたいな人が多いのです。

 

僕も、今まではそっち側の人でした。まあ、2000~3000万稼ぐのも多分結構すごいことだとは思うんですが、最近は少しずつ考え方が変わってきてます。

 

やっぱり、どうせやるならもっと発信力や影響力を持って世の中に「いい」情報を広めたいし、より世の中に価値を提供したいです。

 

そうなると必然的にスケールや組織化みたいな話にたどり着くんですが、「メディアって、どうやって稼ぐんだ!?」をずっと考えていて、なかなか「これだ!」というアイデアが出ていませんでした。

 

それが今回のモリジュンヤさんと長谷川リョーさんのイベントでは、すごくたくさんのヒントを得られて、とても有意義な機会になりました。

 

あともう一個、今回のイベントを通して僕が考えたこととして、「メディアはこの世に必要か」みたいな話も、僕の頭の中が整理され次第書きます。

 

とりあえず今回は、「ビジネスメディアの旨み、マネタイズの仕方 ~最後ちょっと僕の個人的な話も添えて~」でした。

 

★メディアが、上流工程から関わる意義